備忘録49(2018.06.14)

とてつもなく「ケツが青い」ことは承知の上ですけどね、某企業のCMで「上げろ!自分の市場価値」っていうのを見ると、思わず「俺たちゃ商品か!」って突っ込んでしまいます。

人間に対して「商品価値」って言っちゃうのはさすがに気が引けるからなのか分かりませんが、「市場価値」も同じ意味じゃんって…。

市場価値が「数多ある価値基準の一つ」という地位に甘んじてくれてるんだったらまだしも、「猫も杓子も市場価値」が社会のデフォルトになっているのって、本当にゲンナリ…。

「障害者に生きる価値はない」という言説だって、結局「障害者に市場価値はない」とリンクしちゃってるじゃん…。だから「障害者にも市場価値を持たせるための支援」は確かに脚光を浴びていますが、「市場価値以外の物差しをもっと提示して共有して定着させましょうよ」という動きは「何を綺麗事をほざいてやがる」と一蹴される。

それでいいのか?っていう話をすると、「じゃあ、そういう言説を否定して、別の価値観を世の中に提示して、それが社会に広く受け入れられるためには、あなた自身が社会的な影響力を持つ必要があるのでは?そして、今の世の中で社会的な影響力を持つためには、あなた自身の市場価値を上げるしかない」と言われることがあります。

要は「正しいことをしたければ偉くなれ」方式ですか…。既存の支配的な価値観を変えるためには、まずその既存の支配的な価値観の中で社会的地位を上げる=ルールなり方針なりを「つくる側」に立つ必要がある…。そういうトップダウン方式がやはり現実的なのでしょうか。既存の支配的な価値観に「可能な限り乗っからずに」じわじわとボトムアップ方式で…というのは、やはり「青い」のでしょうか。

…ってなことをモヤモヤと考えつつ、具体的なアクションは何一つ起こせていない自分を呪うのでしたー。あー、情けない。