備忘録66(2018.11.21)

人間の知見や技術や経験など(取り敢えずひっくるめて「能力」と呼ぶことにします)の在り方について以前考えてみたことが、今担当しているスタッフ育成・研修の在り方ともリンクしている気がするので備忘録。

個々のスタッフが現に備えている/これから備えてほしい「能力」を円で表した時に、①全員の円が漏れなく重なる部分、②③それぞれの円が部分的に重なる部分(②=大部分の円が重なる/③=一部の円が重なる)、④どの円とも重ならない部分とに分けることができる…と仮定する。

①=全てのスタッフに備えて(いて)ほしい「能力」
②=大部分のスタッフに備えて(いて)ほしい「能力」
③=一部のスタッフに備えて(いて)ほしい「能力」
④=その人しか備えていない/備えられない「能力」

すると、①~③を事後的にでも身に付けてもらうために必要なのが、いわゆる育成・研修の仕組みや中身ということになるのかしら。そして、④については、個々のスタッフがそれを発揮できるだけの「土俵」のバリエーションを増やすことが職場の役割になるのかしら。あるいはそれも含めて「育成・研修」と呼ぶのかしら。

スタッフの育成・研修の仕組みや中身について、ある程度フリーハンドで任せてもらえているとはいえ、キャリアパスじゃなんじゃということが叫ばれる昨今、人事(考課)と連動しない育成・研修はすごく表層的な感じがするし、個々のスタッフが④を発揮できる「土俵」まで拵えるとなると、これは業務内容や組織体制そのものにもメスを入れなきゃ意味がない気もしてくる。

それほどの大仕事にはなるんだろうけれども、「人材(育成)」の在り方として①~③(の体得)に留まるのではなく、④=「余人をもっては替えがたい能力」(を奮うことのできる多種多彩な土俵作り)を射程に含めることが、組織の生存率(ゾンビ化しない確率)を高めるきっかけになるのではなかろうか。

https://aqubee.hatenadiary.jp/entry/2018/04/05/111717

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