備忘録64(2018.08.08)
「学校教育の成果」を「学力テストの結果」で測るというあまりにも短絡的な物の考え方を、平然と表明できる神経が分からない。かりそめにも政令指定都市の首長ですよね?あなた。
「学校教育の成果」を測るためには、その学校を卒業した生徒たちが、その後どういう生き方をしたのかとか、どういう社会との関わり方をしたのかとか、少なくとも10年、長ければ20~30年?いやいや、もっと…ぐらいのスパンで「時間」を勘定に入れなきゃいけないんだと思います。しかもそれは、必ずしも数値やデータで可視化できるとは限らない。
そういう元々おいそれと測定しづらいものを、まだ卒業もしていない在学中の、しかもペーパーテストの点数で評価する??まさに「教育活動」を「消費者マインド」で捉えている典型例だと思います。
市が「商品」=「学校教育の成果」に対して、「教員の人件費」や「その他の学校予算」という「対価」を支払う。その対価に「見合う」商品=学校教育の成果を手に入れることができたかどうかは、対価を支払うのと「ほぼ同時に」判別できなければならない。
そりゃそうですよね。レジでお金を払って買った商品は、すぐさま自分に手渡されないと納得できないですもんね。店員が「お客様が購入された商品はあと30年後にお手元にお届け致します」なんて言ったら、キレちゃいますよね?
でもね、あなたがやろうとしているのは、そういうことなんですよ。「消費者マインド」で「教育」を考えるからそうなる。
いい加減にしてくださいよ。それって生徒や教師を含めた全ての「教育」当事者に対する冒涜ですよ。